すなおクリニック院長の美容情報ブログ
心まで凹ませる? 顔の凹みについての考察
2025/08/08
随分昔
美容の道に進もうと決めた頃、
美容の患者さんの相談内容は
きっと
二重の幅、上まぶたのたるみ、
頬やフェイスラインのたるみ、
しみ、しわ…。
などだろう、と思ってました。
大外れだったわけではないんですけどね。
でも
日々の診療で予想以上に多くて
びっくりしたのが
「顔の凹み」に関するご相談でした。

それも、ほうれい線の横やこめかみ
といった“定番の凹み”だけではありません。
頬の「なだらかななんとなく凹み」や、
「明らかな凹み」
額にできた「浅〜いお皿のようなくぼみ」
中には、光を上から当てたり下から当てたり、
目を細めたり開いたりして、
ようやく見えるレベルの凹みまで。
本音を言えば、どんなに頑張っても
私には見えない
ということもあります。
そういうときには、大人の対応。
これにも慣れてきました。
「凹む」という言葉は、
精神的な落ち込みを表現するときにも
使われます。
たとえば
試験に落ちて心が凹んだ
上司に注意されて凹んだ
友達にきついことを言われて凹んだ
大事な試合でミスして凹んだ
こんなふうに、私たちは普段から
「凹む」をネガティブな出来事と
セットで使っていますよね。
だからこそ、凹みは
たとえわずかなものであっても
「直さなくては」
と感じてしまうことが
あるのかもしれません。

顔の凹みにはいろんな理由があります。
・過去のケガや手術による瘢痕
・脂肪隔壁のラインやリガメント(靭帯)部分が
たるみによって強調されている
・原因不明
また、若い顔の特徴は「丸み」と「ふっくら感」。
進化心理学的に、人は無意識に健康や若さの
サインに好意を抱く傾向があります。
その逆である凹みは、
老化や疲労のサインと見られやすい。
さらに、凹んだ部分は影になり、
顔色や表情まで暗く見せます。
時にはそれが自己評価を下げるきっかけになると
感じています。
治療法は凹みの原因や部位によって変わります。
ヒアルロン酸注入は即効性があり、微調整も可能。
脂肪注入だと長期的な
ボリューム補充効果が期待できます。
瘢痕の場合には瘢痕解除など
外科的アプローチを併用しなければ
ならないこともあります。
顔の凹みは、見た目の変化だけでなく
心にも小さな“へこみ”を作ることがあります。
逆に言えば、改善することで
表情も気持ちもふっくらと明るくなる。
そんな変化を、これからもたくさんの方と
共有していきたいと思います。
(凹みが見えれば)
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土屋 沙緒
Sunao Tsuchiya
京都の美容外科・美容皮膚科すなおクリニックの院長。医師として、そして一女性の立場から、ちょっと役立つ美容情報をお届けします。