すなおクリニック院長の美容情報ブログ
フェイスリフトは失敗やデメリットが多い?原因と対策を解説
2024/12/21
こんにちは。
今回は、フェイスリフト手術についてお話します。
フェイスリフト手術のメリットだけでなく、
失敗やデメリットのリスク、
そしてその対策について詳しくお伝えします。
フェイスリフトは
顔のたるみやしわを改善し
若々しい外見を取り戻すための人気の施術ですが、
リスクやデメリットが存在するのも事実です。
これからフェイスリフトを考えている方にとって
「失敗やリスク」についての情報は非常に重要ですので
しっかりと理解したうえで安心して
施術を受けていただければと思います。
1.フェイスリフトの種類と違い
フェイスリフト(切るフェイスリフト)
フェイスリフトは外科的に皮膚を切開し、
余分な皮膚や脂肪を取り除いて
SMAS筋膜やリガメントを処理し
リフトアップする方法です。
切開範囲や剥離範囲、
内部でSMAS筋膜をどこでどう処理するか、
リガメントを切断するのか、
するならどこまで切断するのかなど、
非常に多くの手法があります。
フェイスリフトを手掛ける多くの医師が
自分のやり方を少しずつ修正し、
短いダウンタイムと結果のバランスを
追求しているため、沢山の手法が生まれました。
糸リフト(切らないフェイスリフト)
糸リフトはバーブやコグという
皮膚に引っかかる部分をもった
特殊な糸を皮下に挿入し、
引き上げることでリフトアップ効果と
引き締め効果を得る方法です。
皮膚を切らないためダウンタイムが短く、
比較的手軽に行えるのが特徴です。
糸には数か月から数年の間に体内で溶ける
タイプのものと、溶けずに残るタイプのものがありますが
当院では安全性優先の観点から
100%溶ける糸のみを採用しています。
2.フェイスリフトのメリット、人気の理由
フェイスリフトの主なメリットは
即効性と大きなリフトアップ効果です。
特に切るフェイスリフトは
劇的な変化をもたらすことができ、
長期間効果が持続するため
多くの方に選ばれています。
糸リフトは短時間で施術が終わり
日常生活に戻りやすい点が人気の理由です。
また、フェイスリフトでは力が及びづらい
お顔の部分というのもあり、
そこに糸リフトの技術を使うことで
治療効果をより大きくだすことが可能です。
3.フェイスリフトの失敗・デメリット
フェイスリフトの施術には
さまざまな失敗やデメリットのリスクがあります。
多くの患者さんが不安に感じるこれらのリスクは
特定の要因により生じます。
以下に、代表的な失敗例とその背景を詳しく紹介します。
① 表情のひきつり
皮膚や筋膜を過剰に引き上げた場合
自然な表情が失われ、
不自然な引きつりが生じることがあります。
これは医師の技術や手術プランの
選択による影響が大きく、
事前の計画や医師の経験が不足していると
起こりやすい問題です。
結果として、患者さんは表情の
不自然さを抱えて生活することになり、
心理的なストレスを感じることがあります。
② 傷跡が目立つ・ケロイド形成
手術後に残る傷跡は、切開ラインの選定や
縫合の技術に大きく依存します。
縫合技術が不十分であったり、
剥離範囲が適切でなかった場合には、
傷跡が目立ったり、
ケロイドが形成されることがあります。
特にケロイドは体質によって
生じやすい人もいるため、
事前に医師としっかり相談
しておくことが重要です。
③ 不自然な凸凹
皮膚を剥離する範囲や脂肪の
再配置が適切でないと、
皮膚表面に不自然な凸凹が現れる
ことがあります。
これは、手術計画が適切であるか、
施術中の注意が十分であるか
によって大きく左右されます。
均一な剥離・縫合技術と事前の設計が、
自然な仕上がりを実現するために必要です。
④ 皮膚壊死
剥離した皮膚に血流がうまく通らず、
小範囲から広範囲に皮膚壊死を
起こすことがあります。
特に、皮膚壊死が広範囲に及ぶと、
長期間にわたって瘢痕が残り、
見た目に大きな影響を及ぼします。
剥離層を誤らない技術も重要であると同時に
患者さんが喫煙しないなどのルールを
守ることも大切です。
⑤ 顔面神経麻痺
フェイスリフト手術では、
顔面神経にダメージが加わる
リスクがあります。
軽度の場合は数か月から
1年ほどで回復することが多いですが、
神経が完全に切断された場合には、
永続的な麻痺が残る可能性があります。
術中の神経の位置把握と細心の
注意・神経刺激装置の使用などが必要です。
⑥ 麻酔による合併症
フェイスリフトでは静脈麻酔や
全身麻酔が用いられることが一般的です。
麻酔の深度が適切に管理されていない場合、
呼吸停止のリスクが生じ、
手術が長引くと血圧の変動や
血栓形成により脳梗塞や心筋梗塞、
肺梗塞といった重大な合併症を
引き起こすことがあります。
⑦ 術後出血・血腫形成
術後出血により皮下に血腫が
できる場合があります。
これは小さなものであれば自然吸収されますが、
大きな血腫は皮膚壊死や感染を引き起こす
リスクがあるため、早急な処置が必要です。
血種形成が認められた場合には再手術が
必要となるケースも少なくありません。
⑧感染
細菌感染により腫れ・痛み・赤み・膿の排出
などを生じることがあります。
適切な処置により跡をのこすことなく
治癒することも多いのですが、
重症の場合には皮膚壊死や瘢痕形成に
至ることもあります。
4.失敗を防ぐための対策
フェイスリフトを受ける際に最も重要なのは、
リスクを最小限に抑えるための事前対策です。
以下のポイントを押さえておきましょう。
・情報収集をしっかり行う
事前に十分な情報を集め、フェイスリフトの
メリットとリスクを正しく理解しておきましょう。
信頼性のあるクリニックや医師を見つけるためには、
ホームページや口コミ、
カウンセリングでの質問が重要です。
・医院の選び方
フェイスリフトの成否は
医師の技術や経験に大きく依存します。
信頼できる医院を選ぶことが成功のカギとなります。
症例数が多く、評判が高い医師を選ぶことが推奨されます。
実際の症例写真や患者からの口コミも
参考にするとよいでしょう。
・徹底したカウンセリング
施術前には、患者の希望をしっかりとヒアリングし、
施術のメリット・デメリットについても
詳細に話し合うことが必要です。
リスクを理解したうえで納得して
施術を受けることが、成功を導く第一歩です。
・アフターケアの徹底
術後のアフターケアも
成功を持続させるために不可欠です。
施術後の経過をしっかりと観察し、
必要な治療や指導を受けることで、
回復がスムーズに進みます。
特にフェイスリフト後は腫れやむくみが出やすいため、
冷却や頭を高くして寝ること、
圧迫バンドの使用など適切なケアを行うこと
が大切です。
すなおクリニックでは、術後の傷跡チェックや
アフターケアを入念に行い、
患者様が安心して回復できる環境を提供しています。
・現実的な期待を持つ
フェイスリフトは劇的な若返りをもたらしますが、
過度な期待を持たず、現実的な仕上がりを
目指すことが重要です。
医師と具体的な希望を話し合い、
リスクを理解して施術に臨むことで
満足度を高められます。
5.すなおクリニックのフェイスリフト治療
切開ライン
切開ラインはshort scar と呼ばれる
短いキズでの手術を原則としていますが
髪の生え際でうなじの方に傷を延長すると
より引き上げ効果が増しますので
患者さんとのご相談で決めていきます。
傷の位置はできる限り
髪の毛に隠れる範囲にとどめ、
将来的に目立たなくなるよう配慮しています。
縫合についても丁寧に真皮縫合を行い、
耳の変形を来さないよう配慮しています。
剥離範囲
切離が必要なリガメントを切離しています。
顔面神経麻痺のリスクの高い位置では
神経刺激装置を用いながら慎重の剥離を進めています。
脂肪量の調整
必要に応じて脂肪吸引をしたり、
トリミングをしたりするなどして
お顔の脂肪量を調整します。
スレッドリフト・MACSリフトの技術を応用
フェイスリフト手術では効果の
及びづらい部分についてはスレッドリフトの技術や、
MACSリフトと呼ばれる
SMAS筋膜を縫縮する技術を
応用することによって効果を高めるよう
工夫をしています。
経験豊かな医師が施術
形成外科専門医・美容外科学会(JSAPS)専門医が
施術を担当しています。
長年の経験によって培われた高い集中力は、
最後まで丁寧に手術をやりとげたり
予想外のことが生じた際に上手く対応したりと
長時間の手術において大きく役立ちます。
アフターケア
手術後はリカバリールームで
ゆっくりお休みいただき、
何度も傷跡をチェックします。
翌日も医師が診察と処置を行い、
7日目も医師が処置いたします。
その後も経過観察・傷跡チェックと
丁寧なアフターケアを行っております。
6.症例写真
7.よくある質問
Q1. 手術時間はどれくらいかかりますか?
A. 切開を伴うフェイスリフトの場合は、
通常4~6時間程度です。
施術内容や個々のケースによって異なりますが、
精密な施術が求められるため、
時間をかけて行います。
Q2. 手術後に気をつけることはありますか?
A. 術後は、顔の腫れやむくみを
抑えるために圧迫バンドを使用し、
頭を高くして寝るなどの注意が必要です。
加えて、激しい運動やサウナなども
術後しばらくは避けることが望ましいです。
Q3. ダウンタイムはどれくらいですか?
A. 強い腫れは術後2週間程度で収まり、
むくみが完全に引くまでには
約3か月ほどかかることがあります。
回復過程で不安がある場合は、
定期的な診察を受けましょう。
Q4.痛みはありますか?
A.施術中は麻酔を使用するため、
痛みはほとんど感じません。
術後の痛みも個人差がありますが、
適切な痛み止めを使用することで軽減できます。
8.まとめ
フェイスリフトは大きな変化を
もたらす可能性がある一方で、
リスクも伴う施術です。
成功のためには信頼できる医院と医師を選び、
十分なカウンセリングを受けることが重要です。
すなおクリニックでは、
最大限かつ最善の結果を提供できるよう、
技術・ケアなど様々な角度で努力を重ねています。
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土屋 沙緒
Sunao Tsuchiya
京都の美容外科・美容皮膚科すなおクリニックの院長。医師として、そして一女性の立場から、ちょっと役立つ美容情報をお届けします。