すなおクリニック院長の美容情報ブログ
シミと黒子(ほくろ)の違いって何だろう?
2025/08/26
これって黒子かな?シミかな?
と、迷うことはありませんか。
薄い色の黒子だと、特に分かりづらいですよね。
実は、ほくろとシミは、成因(できる原因)が
異なるのです。
<シミとは?>
シミはメラノサイト(色素細胞)が作り出す
メラニンが皮膚に過剰にたまることで生じます。
主な原因は紫外線によるダメージ。
年齢を重ねると肌のターンオーバーが遅れ、
メラニンが排出されにくくなるため、
若いころには気にならなかった
色素病変が目立ってきます。
さらに、喫煙やストレス、睡眠不足など
の生活習慣も影響します。

👆シミのイメージ
<ほくろとは?>
ほくろは「色素性母斑」と呼ばれる
良性の細胞の集まりです。
小児期から現れることが多く、
思春期のホルモンバランスや
遺伝の影響で大きさや色が変化することもあります。
基本的には心配のいらないものですが、
大きさや形が急に変化する場合は注意が必要です。

👆黒子のイメージ
<発生部位と時期>
シミは顔や手の甲、首など紫外線を
浴びやすい部位に出やすく、
30歳以降に増えてきます。
一方、ほくろは全身にできます。
生まれつきある場合もありますし、
後天的に紫外線やホルモンバランスの
影響で増えることもあります。

<見た目の違い>
●ほくろ
色:黒〜濃い茶色
形:丸く均一
大きさ:1〜2mm程度のことが多いですが、
3~4mmのものや、さらに大きなものもよく見られます。
質感:平らなものから盛り上がったものまで。
毛が生えていることもあります。
●シミ
色:褐色〜茶色
基本的に平らで、境界がはっきりしている場合と、
ぼんやり広がる場合があります。
種類によって特徴が異なります。

さて、次に黒子とシミについてのよくある
質問に回答します。
Q1 ほくろはシミと同じ方法で消えますか?
A1 シミは種類によっては外用薬のみで
薄くしたり取り除いたりできる場合がありますが
黒子ではそのような除去法は不可能です。
ほとんどの場合外科手術または皮膚を
蒸散させるタイプのレーザー治療が必要となります。
Q2 茶色のほくろはシミですか?
A2 茶色だからといってシミかほくろかを
色だけで判断することはできません。
ほくろ(色素性母斑)はメラニンをつくる
細胞が集まってできるもので、平らなタイプも
あれば盛り上がるタイプもあります。
一方、シミは主に紫外線や加齢によって
メラニンが増えて起こる変化で、通常は平らです。
ただし、見た目だけで正確に区別するのは難しいため、
皮膚科や美容外科の専門医が拡大鏡や
ダーモスコピーなどを使って診断することが大切です。
Q3 危ないほくろはありますか?
A3 大きくなる、形がいびつ、色がまだら、
境界がぼやけている、傷のようになって治らない
――こうした特徴のあるほくろは悪性の
可能性があります。早めに専門医にご相談ください。
まとめ
「シミだと思っていたら実はほくろだった」
「ほくろだと思っていたらシミだった」
ということは珍しくありません。
どちらも紫外線の影響を強く受けますので、
毎日の紫外線対策が大切です。
気になる部分があるときは、自己判断せずに
一度ご相談ください。
正確に見極めて、安心して治療を受けて
いただけるようにサポートいたします。
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土屋 沙緒
Sunao Tsuchiya
京都の美容外科・美容皮膚科すなおクリニックの院長。医師として、そして一女性の立場から、ちょっと役立つ美容情報をお届けします。