すなおクリニック院長の美容情報ブログ
シミ取りは保険適用される?自由診療との違いや治療法について解説!
2024/03/27
こんにちは。
時々、患者さんからシミの保険適用についてのご質問をいただきますので、今日はブログで説明してみたいと思います。
保険診療と自由診療の違い
1.保険適用になる場合、自由診療になる場合
医療の中には健康保険が適用されるものと、そうでないものがありますよね。
保険が適用になるのは原則として病気やケガなどで、使える薬や機器も厚生労働省が認可したもののみです。
健康保険が適用されず自由診療となるものは
・予防注射(適用される予防注射もあり)
・健康診断、結核診断、人間ドック
・単なる疲労の場合の病院代
・美容整形手術代
・日常生活で生じる肩凝り・腰痛などに対する整骨院での施術、はり・きゅう、マッサージ
・業務上や通勤途中の病気やけが、事故などによって病院にかかる際の費用(労災保険の扱いになる)
・保険請求のための書類作成費用
などなどです。
2.保険適用になるシミ・アザなどの色素病変
保険適用になるのは太田母斑、扁平母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着などです。
①太田母斑
青あざの一種で、瞼や頬、側頭部、額、鼻、耳、唇など三叉神経領域に出るアザです。顔面の片側に見られ、眼の周囲にでることが大半です。
②扁平母斑
境界がはっきりしている茶色のアザです。出生時にみられることもありますが、出生後に徐々に目立ってくることもあります。粘膜以外のどんな部位の皮膚にも発生します。
③異所性蒙古斑
赤ちゃんのお尻にある蒙古斑とは異なり、異所性蒙古斑とはお尻以外の腕や脚、お腹、胸などにできる青いアザです。
④外傷性色素沈着
外傷がきっかけで開いた傷から異物が侵入し、それが取り除かれないまま傷がとじられることで色素沈着を起こしている状態です。具体的には転倒して傷を負った際に、そのまま傷口に砂が入り込んで閉じてしまったり、鉛筆の芯が刺さって、折れた芯が皮膚の中に入ったままになったといったことなどが挙げられます。
同じ疾患名でも保険適用範囲で使用できるレーザーや回数には制限がありますので注意が必要です。
例えば太田母斑は保険適用で治療できる病変なのですが、当院にあるピコシュアで治療するとなると保険適用外になります。
太田母斑の医療レーザー治療には、
「①Qスイッチ付ルビーレーザー照射療法」と「②Qスイッチ付アレキサンドライトレーザー照射療法」の2種類があります。
両者は治療に使用するレーザー機器の違いとなります。
保険のルール上、①は「同一部位に対して初回治療を含め5回を限度として算定する」と定められていますが、②にはそのような回数を制限する記載がありません。
ややこしい!!ですよね。
3.自由診療の対象となる色素病変
自由診療の対象となるのは老人性色素斑、そばかす、肝斑、炎症後色素沈着などです。
①老人性色素斑
老人性色素斑とは、紫外線や加齢が原因でできるシミの一種です。境界明瞭で褐色から黒色の1cm前後の色素斑で、主に顔や手の甲など露光部に生じます。
②そばかす
そばかすは2~3㎜ほどの細かなシミで鼻の上から頬にかけて点々と現れるのが特徴です。そばかすは色素の薄い方にできやすく、日本人でも色白の方によく見られます。遺伝性があることが知られています。
③肝斑
境界が不鮮明な色素斑で目の周りを除いたお顔の各所に出現します。頬骨の高いところでの発生が最も多いです。肝斑は複合的な要因で発生することがわかっています。遺伝・女性ホルモン・紫外線・酸化ストレス・物理的刺激による炎症・加齢などが原因となります。30代以降の女性に多くみられます。
傷や虫刺されなどをきっかけに生じた炎症が原因となり発生する色素沈着です。
シミ取りやアザなど色素病変の治療法
シミやアザなど色素病変の治療法には以下のようなものがあります。
①レーザー治療
色素病変の治療に使用できるレーザーの種類は様々です。
機器によって保険適用の可否が分かれることもあるので事前に医師に相談しましょう。
レーザーに詳しく波長・パルス幅・エネルギーなどによる特徴を熟知した医師を選ぶのが治療成功の秘訣です。
②外用療法
色素病変の治療に高い効果を示す外用剤には、ハイドロキノン、トレチノイン、システアミン、麴酸などがありますが保険適用外になることがほとんどです。
③内服療法
美容や美白目的で処方される内服薬は、保険対象外です。
④遮光
色素病変の治療においては、遮光が非常に重要です。日焼け止め、日傘、帽子を使用し、屋外での長時間の活動は極力さけましょう。
皮膚科と美容クリニックどちらがおすすめ
皮膚科と美容クリニックのどちらがおすすめ、というのは一概にいうのが難しい問題です。
保険診療の皮膚科の先生でも色素病変の治療に詳しい方もいればそうでない方もおり、また、設備や薬剤の取り揃え方も医院によってまちまちです。
美容クリニックで色素病変に真剣に取り組んでいる医院は設備や薬剤を充実して取り揃え知識が豊富なこともありますが、いい加減な診療をしている医院もあるでしょう。医院選びは難しいですが、「保険診療の範囲内でできることをしたい」「自費になっても結果がよければ○○円くらいまでなら使える」など、ご自身の基準をまず医院に伝えることが肝要です。
また、ネットにあふれる偽物の口コミではなくリアルなお知り合いからの口コミなどは信頼性が高いかもしれません。
ある程度時間をかけた治療になることが多いため、医師との相性も大切です。
すなおクリニックのシミ取り治療
当院は自由診療のみの美容クリニックです。保険診療は行っておりません。保険適用外のお悩みを中心に治療を行っていますが、保険診療で治療できる病変であっても、保険診療では使用することのできない薬剤や機器を使用することでより美しい仕上がりを目指し治療を行っています。
①老人性色素斑
色素沈着を防ぐ内服・外用を併用しながらピコショットを中心に治療を行います。肝斑を併発している場合にはポテンツァやピコトーニングとの組み合わせをお勧めいたします。
②肝斑
内服・外用を併用しながらポテンツァやピコトーニングを使い、基底膜から細胞を若返らせる治療を目指します。
③そばかす
ピコショットとピコフラクショナルを組み合わせて、内服・外用を併用しながら治療を行います。
④炎症後色素沈着
内服と外用が中心ですが、広範囲に及ぶ場合にはトーニングを行うこともあります。
シミ取りに関するよくある質問
Q1 シミ取りの痛みは?
レーザー治療はチクチクとした痛みがあります。痛みが苦手な方には麻酔クリームをご用意することも可能です。
Q2 ダウンタイムは?
ピコショットをすると、7~10日ほどシミの部分の色が濃くなることがあります。また、外用薬の使用により一時的な赤みや乾燥感を生じることがあります。
Q3 失敗は?
アジア人は色素沈着を起こしやすく、また肝斑の併発例も多いため一筋縄ではいかない症例がまれにあります。そんな時にはご本人も医療者側も諦めずじっくり腰を据えて取り組むことが大切です。当院では様々な外用・内服・機器を取り揃え、多くの個人差に対応できるよう努力を続けています。
ということで、シミ治療の保険適用について紹介しました。
当院はシミ治療に自信を持っておりますので、もし気になった方はお気軽にご予約ください(^^)
まずはカウンセリングだけ、という形でも問題ございません。
以下にシミ治療の詳細ページと、予約フォームのリンクを貼っているので是非ご覧ください♪
※当院では無理な治療の押しつけはいたしません。お一人お一人のお悩みに真摯に向き合います。
タグ
最近の投稿
土屋 沙緒
Sunao Tsuchiya
京都の美容外科・美容皮膚科すなおクリニックの院長。医師として、そして一女性の立場から、ちょっと役立つ美容情報をお届けします。